東京百舌

二枚舌ならぬ百枚舌です。適当なこと言います。人が言わないことを言うのが努力目標です。言いっ放しです。あしからず。

北方領土2島返還に「ルイジアナ・パーチェス」を想う

北方領土2島返還
甘いなあ。これで「ルイジアナ・パーチェス」のようなことが起こるかも知れないのに。
ロシアは、太平洋への足がかりが欲しいんでしょう。氷に邪魔されない不凍港が欲しいんでしょう。
日本が二島返還で満足すれば、今だってミサイルを持ち込んでいるのに、軍事化が強まる危険性が増すでしょう。少なくとも日本人に文句を言われることがなくなって、選択肢は増えるわけですよ。
南へ南へ、東へ東へ、の道が開けるわけですよ。
北方領土の交渉が進まないから、ロシアの南へ南へ、東へ東へ、の道が閉ざされているとも言えるわけですよ。

もしかして、ロシアが北海道に攻め込まないなんて信じていませんか?
百年単位 千年単位 で考えていますか?
その頃の日本の国力で大国ロシアを防げるとでも考えているのですか?

 

ルイジアナ・パーチェス」は、『日本語が亡びるとき』の中で、作者の水村美苗さんがフランスで公演したときの話に出てきます。
なぜ、フランス語が廃れて英語が国際標準になったのか?
そのキッカケはなんだったのか?
で、その話が出てきます。

 言うまでもなく、今、すべては変わってしまいました。
 いったい、いつこの運命が決まってしまったのか・・・・・・。
 一四九二年にコロンブスアメリカ大陸を発見したときは、何もまだ決まっていませんでした。一六二〇年にメイフラワー号にのったイギリスの清教徒アメリカ大陸にたどり着いたときも、何もまだ決まっていません。一七七六年にイギリスから独立してアメリカ合衆国ができたときですら、まだこうなる運命は決まっていなかったでしょう。こうなる運命は、ひょっとすると、皮肉なことに、フランスの英雄、ナポレオンの野心によって決まってしまったのかもしれません。少なくともほぼ決まってしまったのかもしれません。一八〇三年、ヨーロッパに帝国を広げていったフランスは、イギリス軍を牽制する軍資金を確保するため、北アメリカの中心部にもっていた領土を、アメリカ合衆国に売ってしまった。一エーカー 三セントという値段です。これが、今でもアメリカ人が笑みこぼさずには語れない「ルイジアナ・パーチェス」です。当時まだ大西洋側に小さくかたまっていた合衆国は、「ルイジアナ・パーチェス」によって一挙に倍の領地を、西へ西へと太平洋まで増やしていくことができたのです。

 

これを見て書きたくなって。