教育の新しい「取り組み」 ― 分かり始めた「子どもが伸びる仕組み」―
本日ネットで
これ、以前、
リーディングスキルフォーラムにおいて、
新井紀子教授が「今、また別の取り組みもしているんですよね?」と嬉しそうに語りかけ、相手が嫌な微妙な表情をしながら(あくまで主観です)、不承不承うなずいていた、あの「取り組み」なのではないだろうか?
記事を読むと、
慶應義塾大学SFC研究所というところが関わっているこの取り組みは、
まず、
「項目反応理論(Item Response Theory;IRT)」と呼ばれるテスト理論を用いた新しい学力調査を用いることで、
子供の学力の「伸び率」を把握できるようにする。
さらに、
進級するたびに子供の「伸び率」の「追跡」を行なう。
その結果、
現在、
埼玉県では、埼玉県学調で得られた情報をもとに、教師・学校・教育委員会が子ども一人ひとりの「伸び率」を把握し始めているそうだ。
さらには、この調査データに基づいた分析で、
「子どもが伸びる仕組み」も分かり始めているそうで、
以下、引用
自制心や勤勉性、苦手でも頑張る気持ちといった要素(非認知能力)を伸ばせれば、学力は伸びていく
学力や非認知能力は、
対話的・主体的な深い学び(アクティブ・ラーニング)に基づいた授業を実践したり、上手にクラスをまとめられたりする教師によって、より伸ばされる
1つ目は子供の話、2つ目はその子供を伸ばす大人(教師や親)の話である。
これらは、慶應義塾大学SFC研究所が、3年間で累計約90万人分の分析をして、
一定の因果関係として見えてきたことなのだそうである。
まだ始まったばかりのこの「取り組み」には、
学習到達度調査(PISA)を実施しているOECDも注目しているそうである。
詳しくは記事を読まれたし。
感想を少し述べると、
「対話的・主体的な深い学び(アクティブ・ラーニング)に基づいた授業」をする塾があったとして、
その即効性の無い授業内容にお金を払う親が、どこまでいるのかが興味のあるところ。
また、
即効性の無い、だけども、非認知能力向上で後から結果が出た話としては、以前、話題になった
『子供からも親からも不評だった小学校5,6年時の担任・Y先生の指導方法が「時間差」で素晴らしい教育結果を出した、というお話』
が思い起こされる。
埼玉県の取り組みで、こういった教師に光が当たるようになるかも知れないし、
こういったことが立証されると、「親の役割」にも光が当たるようにもなるだろう。
これを機に、子供がいる親の就労時間を短くする政策が出て来て欲しい。次世代の日本のために。
今は真逆の政策が通ろうとしているのだが。
それと、
埼玉県は、
リーディングスキルテストもいち早く導入しているし、
教育では攻めている印象。
今後も注目しておかなくては。